サマーセールで見つけまして、購入したゲームになります。見つけたと言うよりは知り合いに激推しされた感じです。あかべぇ2は思い出いっぱいですが、あかべぇ3は初めてでした。
メーカーは「あかべぇそふとすりぃ」感動するゲームから抜きゲーまで幅広く出しているメーカーです(あかべぇ自体がそうなのですが)。あかべぇ3の有名な作品は暁の護衛、生命のスペアなどなど。
では感想に入っていきます。今回はネタバレ多いです。
目次
一言感想
このゲームの感想を一言に纏めると、「些細な変化でさざなみのような感動を味わう作品」です。
良い点
ひとつは立ち絵に意味を持たせているところでしょう。漣さんだけ後ろをにいることですね。漣さんは死んでしまったので、それだけが理由だと思っていたのです。それが、この立ち絵はヒロインの先に漣さんを見ているという暗示でもあるのですよね。素晴らしいです。
他には、詩乃ルートの最後の衝撃です。あれは動けなくなりましたね。
そして最も評価しているところが、時間を巻き戻せても未来は変わらないという設定を貫き通したことです。この設定は内容を萎縮させかねないのです。その理由は簡単、こういうテーマの王道である時間を巻き戻して違う未来に行き着いた時の感動や、生じる変化を提供できないからです。考えてみれば未来が変わらないなら過程が変わっても行き着く先は同じなので当たり前ですよね。
そういった不利になるある種縛りのような設定を設けたからここ些細な部分に着目して、普通の作品ではやらないような魅せ方ができたのだと思います。
悪い点
ハッキリしています。詩乃以外のヒロインの作品に与える影響が軽すぎます。
話はつまらなくないです。むしろなかなか面白いなと思ってプレイしていたのですが、そこから作品の理解や解釈に与える影響は残念ながらありません。それに細部おかしいと思うところがありますし…
あと、これは人によりますけど、優しい話ではありませんので暗くなる場面も多いです。
総評(オススメ度)
これ…悩みますね…強くは勧めないかもしれません。他のヒロインで詩乃の死があまりにも軽く扱われていたりと、作品自体の完成度というとそこまで高くはないように思います。ただ、やはりこの作品だけの見せ所もありますし、それがかなり手が込んでいるのでそこを無視して評価は下げられないかなという印象です。