↑そんな目で見ないでください…
このゲームは今まで買ったゲームの中で1番高かったです(笑)
CRAFTWORKメンバー制作のゲームは基本高いですね。おまなつはDL版が出ているので安価に買えますが。
制作 Flyingshine黒
ミライシリーズや、CRAFTWORKのメンバー制作のゲーム各種が有名です。
目次
ポイント
おそらく、このゲームには4つエンディングがありますが、私が見ることのできたエンディングは3つのみとなっております。
攻略のため、様々なサイトを調べたのですが、攻略方は見つかりませんでした。代わりに見つけたのは、パッチを当てることで見れるエンディングがあるというものです。
因みにこのブランドは解散しているので、個人から貰わないとパッチを入手することができません。
予想していたテーマとの違い
このゲームはさよ教やエリーゼのためにと違い、狂気がテーマではありません。CRAFTWORKの狂気を味わうためにこのゲームをやると、物足りなく感じる方もいると思います。
輪転サアカス
これを聞いた時には衝撃を受けました。決していい曲ではありませんが、インパクトがとにかく強いです。
一般的に音楽のテーマを死とする時は、音楽から苦しみ、恐怖、儚さ、寂しさ、悲しさ、などの感情をメインに語っていくと思いますが、この曲からはそういったものを一切感じることが出来ませんでした。
無残な死を遂げた後に「残念だったね」と嘲笑われるようです。まるで、愛猫を踏み殺した後に猫踏んじゃったを歌うような…死後ですらそんな扱われ方をされる姉妹はまさに不幸でした。
幸せと理不尽
来栖川姉妹への仕打ちはあまりにも理不尽でした。何故、彼女達は理不尽な目に遭わなければいけなかったのかというと、答えは単純、人は身近に自分より幸福な者がいると幸せになれないと思っているからです。
つまり、唯の考えている通り、姉妹が幸せになれば業原は幸せになれないのです。
そして、姉妹は理不尽な目に遭わされるのですが、本当に理不尽なのは姉妹の強さだと考えています。
他人を踏んでのし上がることしかできない業原に対して、どんな境遇でも信念を曲げず、些細な幸せすら見つけてしまう姉妹の強さは、業原にとって理不尽だったのではないでしょうか。
使いの者に人としての本質で負け、姉妹が何か企てたわけでもなく、姉妹の強さに負け業原は潰れたのです。
幸せの青い鳥
この作品の中での「幸せの青い鳥」はメーテルリンク・モーリスの童話「青い鳥」からメッセージを引き継いでそれを独自にアレンジしたものになっています。
そのメッセージというのが
幸せは過去にも未来にもない。今この瞬間の特別なことなど何も無い普通の日常こそが幸せなのだ。
と、いうものです。「青い鳥」でもこのゲームでも青い鳥は幸せの象徴として扱われています。普通の日常こそが幸せだという考えなので、欲望に目がくらんで争うと青い鳥(幸せ)は逃げます。本当の幸せに気付いた時だけ青い鳥(幸せ)が訪れます。
感想
私はこのゲーム凄く良いと思いました。このゲームは「青い鳥」の石埜三千穂アレンジといえるでしょう。童話のアレンジということで、テキストもノベルゲームというより、小説や童話に近いつくりになっています。そういった部分からもよく考えて作られている印象を受けます。
そして、なんと言ってもこのメンバーの組み合わせは強いです。長岡健蔵の作風、石埜三千穂のシナリオ、さっぽろももこの音楽が絶妙なバランスを保っています。昭和初期の時代設定ということもあり、キャラの作風は和風、楽曲はハイカラという言葉がぴったり合い、シナリオやテキストで補足説明、非常にまとまりがあります。
面白いか面白くないかで言えば面白くない話でしたが、それでもこのゲームの魅力を無視して批判することはできませんでした。動作環境のこともありオススメはできませんが、プレイするなら是非このゲームのつくりの良さを噛み締めていただきたいと思います。