OVERDRIVE最後の作品であるMUSICUS!(ムジクス)です。ブランドが追い続けてきたテーマへの回答など、最後に相応しい作品になっています。
制作・OVERDRIVE
目次
このゲームの良い所
曲が良い
流石ですね。
様々なタイプのエンディング
見事にバラバラです。珍しいですね。
シナリオが良い
瀬戸口さんですから!
ポイント
このゲームはキラ☆キラとDEARDROPSをやった後にプレイすることを勧めます。理由は、ブランドの集大成としての見方が、このゲームの味を深めるからです。
気になった部分
音楽はストーリーによって評価される
花井是清が幼女に弾かせたピアノを有名ピアニストが最後の力を振り絞って弾いたピアノだと偽って聞かせたシーンです。
これに反発してストーリーが展開されますが、このシーンはこの作品に対する「今までの評判は抜きに、このゲーム単体で評価して欲しい」という制作からのメッセージだと感じました。
賛否両論のバッドエンド
このゲームのバッドエンドは異彩を放っていました。元々風変わりしていた主人公ですが、このエンディングでは更に狂っていきます。
・澄を抱いている時でも一切感情が読めない
女を抱いている時には気持ち良い、愛らしい、など感情の描写があるものですが、この時の主人公は一切感情を出さず機械的に抱いています。
・人ではなくなっていく主人公
実際にそういったことがテキストに書かれているわけではありませんが、テキストや雰囲気から読み取ることができます。極めつけはエンディングです。早送りしているだけですが、早送りして挙動を人並みから外したのは主人公がもう人ではなくなったということの現れなのだと私は感じました。
正直この話は鳥肌が立ちました。
主人公の役割
キラ☆キラを始め、DEARDROPS、MUSICUS!でも一貫して主人公達には繋ぎという役割が与えられていると思います。
才能のあるなしに関わらずメンバー同士を繋げている存在であることが多かったと思います。
三日月エンドについて
このエンディングでは今までの作品ではなし得なかった、バンドとしての成功を収めています。
才能があると言うならバンドを成功に導いていけるはずだと三日月は言っていました。他の2作品では、才能のある人を音楽の世界に送り出す展開で話が終わっていました。
この終わり方がOVERDRIVEの最後に相応しいと感じる一番の理由です。
総評
このゲームについて話していると、人によって感じ方が全然違ったり、好きなエンディングが違ったりしました。色々な受け止め方ができるようです。
こうなった要因は、様々な色のあるエンディングを備えたり、登場人物が感じていることをテキストでストレートに読ませるのではなく、読み手に感じさせるというようなテキストの書き方をしていることが挙げられます。
私はプレイヤーの一番にはなりにくいゲームだと感じました。しかし、受け入れ易いゲームだと思うので、是非プレイしてみてください。