こんこんちきな日記

名前に意味はありません。エロゲや本などの感想を書いていけたらいいなと思います。拙い文章で申し訳ありません。

神樹の館 感想

 

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ブランド METEOR

シナリオは公には田中ロミオ先生が書いたことになっておりますが、調べたところ田中ロミオ、希、サブシナリオに木村航先生で書かれた作品だそうです。

プレイしてみても企画を担当しているということもあり、希先生の作風が前面に出てきているように感じました。ただ、やはり彼以外の魅力も感じる作品となっております。

 

目次

 

ポイント

攻略の順番は

双子→麻子→紫織

が良いと思います。全員クリアすると、自動的に竜胆ルートに入ります。

 

評価

・作者の思い入れを感じる作品

下記に作者の思い入れを感じる所を記載します。私の妄想によるところが多いので、いや、違うだろう。というものがあっても御容赦ください。

主人公

私が希先生に抱いている印象をそのままキャラクターにしたような主人公でした。

文学が好きで、本の虫で、女性のタイプもどこかそれっぽいのですよね…笑

上手く言えませんが、ヒロインは可愛いのではなく美しい女性たちです。

 

双子

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最初に攻略すべきヒロインです。やっぱり教え甲斐のある年下の女性というのを好まれるものなのでしょうか。

彼女達に勉強を教えている時の秋成さんは本当に嬉しそうですよね。

興味あるもので、自分の研究の為とはいえ、よく分からない館に来た秋成さんの思いがけない楽しみだったのかもしれません。期待していなかった楽しさがあったことの喜びが伝わってきます。

下記のヒロインも同じです。

内容としては、館の不思議が見えてくるパートです。

 

麻子

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秋成さんの学友です。あまり文学には興味無さそうですが、なんだかんだ主人公の話を聞いてくれます。

彼女といると少年の心を思い出すようで、ふざける場面が多々あります。

これも文学が好きで落ち着いた印象の秋成さん(希先生も?)が、遊び心を内に秘めていることが分かります。紅殻でもそう感じましたが、彼は意外と…

内容としては、館の不思議が深まり、この館がどういったものか予想させるパートです。

 

紫織

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多分最も思い入れのあるヒロイン…なのではないかと思っています。

館のメイドさんでありながら文学者でもある彼女ですが、彼女が文学者だと分かった途端、秋成さんはとても喜んだように感じました。

自分の研究のため、興味あるものとは言えよく分からない館に行って、そこにいたのが自分と話の合う、しかも好みの女性だったら当然嬉しくもなりましょう。

屋敷に来た時代を想像させる、彼女の思考にも注目です。

内容としては、館がどう言ったものか、細かいところまで見えてくる、館の核心に迫るパートです。紫織さんのエンディングはどれも強い意味を持っていると感じました。

 

竜胆

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本作のメインヒロインです。

アルビノの少女です。私の大好きなこのCGは、アルビノ弱視である竜胆ならではのものだと思います。

この1枚で作品の雰囲気、キャラクターの特徴など、得られる情報がとても多いように思います。

内容としては、館の全貌を知った上で、さらに深く入り込むパートです。全ての話が1本に繋がる、私の大好きな展開です。

 

・迷うことのおもしろさ

ようこそ、神樹の館

この怪奇渦巻く幻の館で

存分に、お迷いくださいませ

この文章はとても印象的ですね。まさにこの文の通り、このゲームは迷うことのがテーマとなっております。

恐怖の館に閉じ込められるのではなく、不思議な館に迷い込む作品だと私は思っています。

希先生はこういった(先生にとっては夢の世界なんだろうなぁ…)と思う世界に入り浸る作品が多いように感じます。

 

・エロゲならではの仕掛け

希先生の作品はレイルソフトのものしかやったことありませんでした。あちらはエロゲをほとんど捨てた作品を作っておりますので、そのイメージがついておりました。

それと比べて今作はエロゲ特有の仕掛け(選択肢やループ)を上手く使い、それが作品の良さを引き立てています。

 

・作品を通して問いかけていること

作品を通しての問いかけというのは、自分の人生を歩むか、夢の中に籠るか、というものです。これはどちらが良いというものではありませんが、どのエンディングでも必ず結論を出す問いかけです。

結構希先生の作品にあるあるな問いかけのように感じます。

 

総評・感想

強く勧めたい作品ですが、館物ということもあり、万人の気に入る作品ではないように感じます。やはり館物というと暗い印象が強いですし、作品の持つ雰囲気も独特ですから…

そのままやっても楽しめる作品だと思いますが、私は先にレイルソフト田中ロミオ先生の作品を数本やってから手に取ることを勧めます。多分感じることが変わってくるのではないかと思います。確かにこの作品は希先生の印象が強いのですが、それでも彼がやりそうにない言い回しだったり仕掛けだったりが出てくるので、あと御二方のお力もあってこその作品だと思っています。

私は大好きな作品ですので、気になる方は是非手に取ってみてください。

小ネタも多いのですが、長くなるので紹介は機会があれば…