小学生の頃国語の授業でビデオを見た気がします。今になってあの時しっかり見ておけばよかったと後悔します。
坊ちゃんに限らず授業で退屈だったということもあり、良い話に触れているのに真剣ではない事が多かったと思います。いやはや勿体無い。
目次
内容
東京の裕福な家に生まれた主人公は子供の頃悪さばかりしていた。そのため、両親は兄を可愛がったが、主人公は可愛がられなかった。
主人公の家の下女だけが、主人公を可愛がっていた。
そんな幼少期を送っていた主人公は、大学を出て田舎の学校の教師として働くこととなる。
成長しても子供の頃からの矜恃はそのまま、かつ短気であるため、赴任先の学校で生徒や教師とよくぶつかっていた。
教訓(ネタバレ多め)
このお話は多くの教訓があったと思うので紹介します。
お金の使い方
主人公の両親が他界した時、財産は兄と分け合いました。ここで主人公はどうしたかと言うと、勉強するため大学に行ったのです。
物を買っても無駄になることがあるが、知識は無駄にならないだろう。との事でした。
長いものには巻かれろ
主人公は正義のために戦いましたが、結果改善されたのかは分からず(きっとまた繰り返すでしょう。)、主人公は教師を辞めることとなりました。確かに一矢報いたのは事実ですが、結局主人公のしたことは無駄に終わっています。
「人のうねりには勝てんのだ」というとっつぁんの言葉を思い出します。
感想
小説としては短いながらも、面白さをたっぷり含んだ内容でした。特に気に入った点を挙げます。
坊ちゃんではないようで、しっかり坊ちゃん
性格はお坊ちゃんとはかけ離れておりますが、結局清に甘えていたり、堪えることが出来なかったりと、お坊ちゃんらしさのある主人公でした。
自分勝手に正義
うらなり君が転勤させられる、させられた後、主人公は赤シャツと野だに天誅を下そうと考えますが、うらなり君がそれを望んでいたかと言うと、そうではないように感じました。
むしろ転勤も、ことが大きくなってしまったから転勤した、などということもあるかもしれません。
やはり主人公は完敗だったのでしょう。
全体として、勢いが会って読みやすく、深読みもできる話でした。流石名作と呼ばれるだけあります。
漱石を読みたいならまず坊ちゃんから、と言われました。確かにその通りだと思います。
私は漱石のエピソードを知らない状態で読みましたが、知ってから読むとまた違ったことも分かるかもしれません。