Sentinel 感想
ブランド CLOCKUP
内容
普通の学園生活を送っている主人公の夢に突如ゴスロリ少女(刹那)が出てくるようになった主人公は、過去を変える力を手に入れる。
その力を使い、ヒロイン達を性奴隷にしたり過去を変えずヒロイン達との純愛をするというものが本作の大まかな内容。
実は主人公達はループの中におり、妹の優衣はループを観測できている。主人公は時折デジャブを感じる程度。
5人のルートを終えた後にはトゥルールートがあり、主人公はループの中で起きた事件に苦しむものの、刹那の死を止めたり両親の事故を止めたりして幸せな世界になる。
感想
CLOCKUPにはめずらしく、楽しく学園生活を過ごす普通の学園恋愛モノかと思いきや、実はループ要素があったり、ブランドらしいプレイ特化の抜きゲー要素があったり、やっている最中に作品の印象が2転、3転する作品でした。
・タイトルの意味
Sentinelには監視者といった意味がありますが、作品の内容とすぐには結びつかないなぁ…というのが正直なところでした。
監視者というのは刹那のことで良いかと思います。1人だけ違う時間の流れの中にいて、主人公の行動を見ていたからです。
個人的にはループを唯一正しく観測できていた妹ちゃんという考えもあります。
これに関しては正解を導かなくても良いかもしれませんね〜読み手の受け取り方によると思いますが、面白い考察要素だと思ったので取り上げました。
・ヒロインのルートについて
過去を改変しないルートだけ取り上げますが、それぞれの恋愛劇にヒロインの性格が出ていて良かったです。
中でもお気に入りは湯樹と優衣です。
湯樹は他のルートとは毛色が違い、過去を改変して両親達との生活を取り戻す代わりに、湯樹が普通の生活を送れなくなるか、そのまま湯樹のいる生活をするか選ぶというもの。
個人的にはもう少しこの部分の葛藤が濃くても良かったと思いますが、落とすところを落とすこの作品の中でもかなり衝撃的なシーンでした。
優衣ルートは、単純に言うとヤンデレルートです。お兄ちゃんと仲良くしたいのに他の女が言いよってくるから消しにかかるが上手くいかず、自殺するというもの。
まあ仕方ないんですよね。優衣はループを観測できる人間ですし、そのせいで折角自分の番が回ってきたと思ったら兄は途中から自分のことを遠ざけるし…
もしかすると繰り返しというより、全ての可能性を体験する本作のループの本質を感じていたのかもしれません。
全ての可能性を体験するなら今回が上手くいかなければ、自分の番は回ってこないかもしれませんから、不安で不安で仕方が無かった末の自殺だったのかも。
優衣ルートはこの作品の性質を上手く恋愛観に反映してきたなという印象です。
総評
総評としましては、じっくり種明かしをしていくつくりと、ヒロインの性格や物語の内容を上手く反映した恋愛観が印象的な作品!といったところでしょうか。
ルートが多くボリューミーな内容で、ふとしたところで気になるセリフがあったりする本作はかなり進行に苦労しましたが、本作の恋愛劇は私にとっては新鮮なもので、満足のできるものでしたが、かなり人を選ぶ内容かと思います。
追記
OPが素晴らしい。めちゃくちゃ好み。これだけは人を選ばないと思います。